坊ガツルと久住山

 

 早朝に松江を車で出発し、高速道路を乗り継いで午後3時にやっと久住山の登山口の長者原(ちょうじゃばる)に到着した。星生山の奥にある久住山の山肌は白く、まだ雪が残っていた。ビジターセンターの駐車場に車を置き、身支度をしていると親子らしき観光客に何処へ行くかと話しかけられ、坊ガツルの温泉から久住山に登るといったら、しきりにうらやましがられた。雨ケ池越経由で坊ガツルを目指す。大船山(だいせんざん)が近づいてくると、一面に広がる草原が坊ガツルである。ちょうど野焼きが終わったばかりで、黒色の原っぱのめずらしい風景だった。この日の法華院温泉は貸切り状態で、掛け流しの湯と山荘の夕食が気に入った。

 早朝起きて、まず温泉に入る。夜明けの坊ガツルに、大船山と北大船山の山並みが広がる。6月には山肌が一面にミヤマキリシマで覆われるそうだ。山荘で朝食を取り出発、残雪の沢沿いに久住山山頂を目指す。北千里浜へ入ると雲の中に入り、視界がほとんどなくなる。ペンキの案内はあるが、北千里浜はまるで砂浜のように広く迷いやすい。このような時は持参のGPS地図で現在地を確認でき心強い。久住分れから時々雲が取れて、天狗ケ城の奥に最高峰の中岳を確認できた。反対方向に星生山から三俣山も広がって見える。硫黄山には噴煙が上がる。久住山山頂では再び雲の中に入った。強風の中で唯一の登山者に出会った。再び北千里浜に下り諏蛾守越から長者原に下った。下山途中で雷と激しい雨に襲われた。雨の中車で、やまなみハイウェイを走り湯布院へ向かった。九重に連山に深い魅力を感じた山行だった。

(タイム)327() 長者原15:15−雨ケ池越16:25−法華院温泉17:30(泊)328()  法華院温泉7:25−北千里浜8:05−久住分れ8:45−久住山9:1525−北千里浜10:05−諏蛾守越10:20−長者原12:00